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Channel: 志の輪、広げよう。 »生命科学
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見届けたい!

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突如、科学の世界からビッグニュースが飛びこんできました。

弱酸性溶液に浸すだけで「万能細胞」作成に成功 NHKニュース

皮膚などの体の細胞を弱酸性の溶液に30分間ほど浸すだけで体のさまざまな組織になる「万能細胞」を作り出すことにマウスの実験で成功したと理化学研究所などの研究グループが発表しました。これまでの生物学の常識を覆す画期的な成果として注目を集めています。

iPS細胞によって再生医療への期待が高まりつつありましたが、このSTAP細胞によって、現実味がさらに高まったのではないでしょうか。ヒトでの実証が待ち遠しくてなりません。

人生折り返し地点を過ぎた私などは、こういう情報に接すると、「自分が生きている間に、どこまで行くのだろうか」ということを考えてしまいます。今回のような研究だと、人の寿命の伸長につながる可能性がありますから、なおさらです。

福沢諭吉は「一身にして二世を経る」と言いましたが、21世紀はそれが当たり前になり、むしろ変化にどんどん加速が付いている感があります。とりわけコンピュータやネットと、今回のような生命科学の分野においてそれが著しいですね。変化が速すぎてついていくのが大変でもありますが、自分の目で生きているうちに見たり体感できるのは幸せなことだと思います。やみくもな長命を望む気はありませんが、こうした分野の進歩を見届けないで早く死ぬのはなんだかもったいないような気がするのも確かです。

こうした発見や発明が、すべて人間を幸せにするとは限りません。むしろ厄介な問題を次々と生む、ということもあるでしょう。最近遺伝子検査のことに興味を持っているのですが、これなどはまさにそう。ただ倫理的な考慮や社会への適用といったテーマは、抽象的な哲学命題について考えるよりずっと刺激的です。少なくとも、私にとっては。

その意味で、いろんなものを「生きて、見届けたい!」と思うことの多い昨今です。


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